緩斜面を滑ってる時に止まってしまう!
そんな経験をしてる人はいませんか?
ある!
私は、止まっちゃうんだけど、その横をスイスイ滑って行く人がたまにいるんだよね~・・・
実はそれって技術の差(重心のかけ方等)も多少はあるかもしれないけど、一番大きな差はワックスのかけ方にあるんですよね。
あなたはホットワックスって知ってますか?
大抵の人はワックスがけと聞くと、スプレー状のタイプや泡のような物が出る簡易ワックスをイメージするのでは無いでしょうか?
実は緩斜面でもスイスイ滑り降りていく人のほとんどは、ホットワックスを使用して正しいメンテナンス方法を実践してるので板の滑りが全然違うんです。
今回はワックスの仕組みと効果を解説した後に、滑走力に圧倒的な差が出る正しいホットワックスのかけ方について詳しく説明します。
この記事を読んで実践すれば、緩斜面でバタバタしているあなたを横目に、スイス~イと滑り降りて行ってた方達と同じように滑れるようになります。
止まってしまってバタバタもがいて進むのって体力使いますよね(笑)
この記事を読んで、あなたもスイス~イな滑りを手に入れてみませんか?
ワックスの効果と簡易ワックスとホットワックスの違い
う~ん・・
ツルツル滑るからスピードが出る!!
スノーボードが滑る理由は、板と雪面が擦れる摩擦熱によって、表面の雪が溶けて板と雪面の間に入った水分が、摩擦抵抗を減らす事で滑っています。
気温が低い時は、雪面と板の間に摩擦熱があまり発生しない事で、水になりきらず雪が板にペタっとくっ付いてしまい滑りません。
ワックスをかける事で、雪の張り付きを抑え滑走性能を高める事が出来ます。
そして気温が高い時は、摩擦熱が高くなり滑走面との間の水分過多になって減速要因になるのが1つと、雪が溶ける事で土と水分が混ざり滑走面が泥で汚れる事で抵抗が生まれます。
この場合もワックスをかける事で、滑走面の防水性と防汚性を向上させ、水はけを良くし摩擦抵抗を軽減する効果を発揮します。
摩擦抵抗が減る事で、速度が上がるのは勿論ですが、不要な抵抗が低くなる事で操作性の向上も期待出来ます。
簡易ワックスの特徴
出典:Yahoo!ショッピング
スプレーワックスと言われる簡易ワックスは、滑走面にスプレーを吹きかけて延ばすだけでワックス効果が得られるお手軽な物の事です。
ワックスと聞いてイメージするのはこんな商品では無いでしょうか。
~メリット~
・数分で完了。
・価格がリーズナブル。
・滑走面の保護性能が低い。
実はリフトに乗って1本滑る間に、ほとんどのワックスが剥がれるって言われてます。
さすがにリフト乗るたびにワックスをかけるなんて、やってられないですよね。
え・・・
1日じゃなくて1本なんだぁ
ホットワックスの特徴
出典:Yahoo!ショッピング
これがホットワックスに必要な道具。
ホットワックスは固形状のワックスをアイロンの熱で溶かし、滑走面の内部(ストラクチャー内)にまでワックスを浸透させます。
今回ご紹介するのは、このホットワックスの施工方法です。
一見難しそうですが、やり方さえ覚えれば意外と簡単に施工する事が出来るので是非覚えて帰って下さいね。
~メリット~
・オフシーズンの保管時に滑走面を保護出来る。
・一度施工すると半日~1日の滑走には十分な効果がある。
・繰り返し施工する事で効果が上がる。
・慣れないと時間がかかり施工が大変。
・ワックスの削りカスで家が汚れる。
スノーボードホットワックスのかけ方|本格的なワクシング方法
最低限必要な道具とは
僕がホットワックスを施工するのに最低限必要と考える道具一式です。
- ガリウム
- ハヤシワックス
- TOKO
- SWIX
- ホルメンコール etc…
有名所はこの辺のメーカーで、一般ユーザーにはガリウムとTOKOが人気です。
今回は僕が使用しているガリウムのセットで、解説しますが基本的にはどのメーカーを使っても作業方法は変わらないです。
ガリウムから必要な道具が一式入ったトライアルセットが販売されてるので、こちらも検討してみてください。
ホットワックスのやり方説明書も同封されてるので、今回の記事と合わせて読むと初めての方でもバッチリ施工出来ますよ!
固形ワックスは温度帯別に少量ずつですが入ってます。(1シーズンは追加で購入しなくても十分足りる量でした)
更にエッジの錆び取り用のラストリムーバーやソールの汚れ落としに使えるクリーナーもセットになってますので是非チェックしてみてください。
ホットワクシングの作業手順
流れとしては、汚れてケバ立った滑走面をクリーニングしてからワックスを施工して行きますよ。
【作業1】滑走面のクリーニング
粉状になって汚れが浮き出て来るので板全体にブラシをかけたらキッチンペーパーなどで拭き取りましょう。
先程よりも更に細かいカスが出てきますので全体にかけたら拭き取ります。
汚れ取りと同時に表面の細かいケバも削り取っています。
ガリウムで言えば(0°~+10°用の)ピンクですが、ガリウムにはクリーニング用のワックス(白)があるので僕はこちらを使用しています。
理由:通常のベースワックスよりも安いので経済的。
板にワックスを垂らす時は、アイロンを斜めにして溶けたワックスが、アイロンの角から垂れる様にするのがコツです。(画像一枚目参照)
この段階では大雑把でOKです。
アイロンをあてた状態で板上で止めてしまうと、滑走面のソールが熱で溶けてしまうのでアイロンは常に動かしましょう。
滑走面が溶けてしまう事をソール焼けと言い、この状態になってしまうと自力での修復は困難で滑走性能も著しく低下するので要注意です!
右手は板に圧をかけるため下に力を入れて、左手でワクシングペーパーを掴みゆっくりと移動させます。
【ゆっくりと】ですが動きを止めてはダメですよ。
途中でワックスが足りなくなって来たな~と感じたら追加でワックスを垂らして全体に塗り広げて下さい。
【圧をかけながらゆっくりと!】大事なので2回言いましたよ(笑)
撮影の為に片手で削ってますが、本来は両手を添えて均等に力を加えながら削って下さい。
冷える前に削る事でワックスがストラクチャー内の汚れを吸着しワックスと一緒に剥がれていきます。
ここまで完了したらもう一度、ブロンズブラシとファイバーテックス粗目をかけてキッチンペーパーで拭き取ったら下地作りのクリーニングは完了です。
ひゃ~
結構大変だったねぇ~
ホットワックスで一番大事なのはこの【クリーニング】の工程です。
ここまで完了しただけでも、簡易ワックスを使うより滑るようになりますからね。
滑らない一番の原因は板に吸着して、しみ込んだ汚れだって事を覚えておきましょう。
【作業2】ホットワックスの施工
ワックスを施工する前に覚えてほしい事が3つあります。
・ワックスの施工は出来れば工程を2回繰り返して欲しい
・ワックスは温度帯の高い物から順番に施工していく
う~ん。
何℃~何℃までの間の気温に適してる??
半分正解で半分間違いです。
それではワックスをかけていきましょう!
時間は15分~30分の間くらいで十分ですので、時間を空けてからスクレーピング!を忘れないで下さい。
たらす! のばす! かける! 15分! けずる!
そうです!
これを温度帯別に2回繰り返したら次の工程に進みましょう。
仕上げのファイバーテックス細目をかけるとビッカビカに仕上がります!
最高に気持ちいい瞬間を満喫して下さい(笑)
まとめ
以上でホットワックスの基本的なかけ方の説明は終わりです。
これであなたも、上級者に負けないスイスイな滑りが、出来るようになります。
本格的なホットワックスで友達に差を付けちゃいましょう!
何か分かり辛い所があれば、ガンガン質問頂ければと思いますので宜しくお願いします。
今後、更に応用編として、春雪対策のワックスや、シーズンオフのワックス方法などの記事も追加して行く予定なので楽しみにお待ちください。
コメント