JSBA検定を受けようと思った際に、自信のある方なら2級から受けようと考える人も多いのではないでしょうか?
僕も実際2級から受けています。
ですがいくら滑りが上手くても、各項目の着眼点を理解していないと合格は難しいです。
今回はJSBA2級の着眼点と合格する為のポイントを紹介します。
しっかり覚えて練習し合格を目指しましょう!
JSBA2級の検定内容と着眼点
まずは検定での滑走内容と着眼点を確認しましょう。
検定種目 | 【中斜面】カービングターンショート | 【中斜面】ベーシックカーブロング | 【中急斜面】フリーライディング |
---|---|---|---|
着眼点 | ・バーン状況にあった雪面グリップとポジショニング ・スピードコントロールと適切な荷重抜重 | ・安定したフォームの維持 ・適切なポジショニングでの滑走 ・スムーズな上下動 ・左右均等なターン弧 (ターン回数4~5回転の指定有り) | ・斜面にあったボードコントロール ・流れの良い滑走 ・演技構成 |
上記の着眼点を項目ごとに具体的に見ていきます。
カービングターンショート
3級ではショートターンでカービング要素が無くても大丈夫でしたが、2級からは【カービングターン】となります。
追加された着眼点としては、バーン状況にあった雪面グリップと適切な過重抜重。
ショートターンの大切な要素である【ターンのリズム】【左右均一なターン弧】に加えて【雪面グリップ】と言うカービング要素が加わった形となります。
・流れの良いターンリズム
・適切な雪面グリップ
・スピードコントロール
・左右均一なターン弧
ベーシックカーブロング
3級では【カービングターンロング】だった項目が【ベーシックカーブロング】に変わっています。
ベーシックカーブとカービングターンって何が違うの??
僕もそうでしたが初学者が、まず疑問に思う所がここだと思います。
滑走時の板の動き(軌道)としては全く同じなんですが、身体の動きとして【適切な上下動】を加えたものがJSBAではベーシックカーブと言われています。【適切な上下動】=【ベーシック運動】
分かりやすく言うと、カービングターンのピークに向かう過重で膝を曲げる【沈み込み過重】をし、ターンの切り替えに向かう抜重で膝を伸ばす【立ち上がり抜重】を行う事がベーシック運動の大切な要素。
それをしっかり検定員に分かる形でアピールする事が合格する為に重要です。
・安定した滑走と姿勢
・適切な上下動
・適切なエッジグリップ
・スピードコントロール
・左右均一なターン弧
・指定ターン数で降りる
(4~5回転)
フリーライディング
2級から新たに追加されるフリーライディング。
読んで字のごとく【自由滑走】なのでロングターンも良し、ショートターンも良し、なんならグラトリしてもOKです!
ですが検定種目である以上、評価ポイントと着眼点が存在します。
フリーライディングの着眼点は【2つ以上のターン種を取り入れた演技構成】【流れの良い滑走】【斜面に合ったボードコントロール】など。
・ターン種の違いが明確か
・ターン種切り替え時などの流れ
・暴走してないか
JSBA2級合格のポイントと対策
次に合格に向けた具体的なポイントや対策を見て行きましょう。
カービングターンショート合格のポイント
カービングターンショートの評価ポイントは大きく3つ。
- ターンのリズム
- 左右均一なターン弧
- 雪面グリップ
ターンのリズムはとても重要
ターンのリズムとはつまり、暴走せず減速要素も少ない安定した滑走の事です。
これに関しては慣れていくしか無いんですが、自分の中で数えながらリズムを作っていくとやり易いです。
「1.2.トーン」「1.2.トーン」みたいな感じで笑
速いスピードを求められる訳では無いので、自分の制御出来る範囲でリズムを作って行きましょう。
3級を取得した方であれば感覚は一緒なので、思い出しながら精度を高めて行くと良いです。
以外と難しい左右均一なターン弧
ショートターンにおいて左右均一なターン弧を作るのは以外と難しいです。
癖によって爪先側ターンが大きくなったり、かかと側ターンが大きくなったりしてると思うので、まずはそれを自身で確認して下さい。
具体的な改善策は【腰の向き】です。
例えばかかと側のターンが大きくなってしまい、爪先側のターンが小さくなってしまう場合は下記の画像のような姿勢になっている事が多いです。
前足の角度に対して、腰の向きが正面を向き過ぎている状態。
この状態になると上半身と下半身が捻れてしまい、かかと側へのエッジにかかる圧が強くなります。
エッジかかる圧が強いのでターン弧も当然深く大きくなってしまいます。
これを改善するには、前足のビンディング角度に上半身の向きを揃えて下半身との捻れを無くす事が必要。
顔はしっかり進行方向を見ましょう。
先程のターンのリズムを合わせる為にも重要な要素です。
ズレても良いがターンピークでしっかりグリップ
ターン前半(ピーク前)はズレても構いません。
ですがカービングターンなので、ターンピークから後半にかけてはしっかり雪面をグリップさせて行きましょう。
後ろ足をワイパーのように回してズラすとピークでグリップさせる事が出来なくなります。
前足に重心があったり身体の捻りで板を回し込もうとすると、このように後ろ足だけ旋回してしまいます。
しっかり両足均等にスライドさせ、ターンピークに向けて徐々にエッジを立てて行くと、グリップしカービングターンとなります。
ベーシックカーブロング合格のポイント
ベーシックカーブロングの評価ポイントは主に4つ。
- 適切な上下動
- 左右均一なターン弧
- 雪面グリップ
- 指定ターン数で降りる(4~5回転)
特に指定ターン数は重要で、ターン数を間違えると1発不合格になってしまうので注意しましょう。
左右均一なターン弧についての考え方は、基本的にショートターンと同じです。
上半身の向きに注意し、一方のターンが大きくならないよう感覚を磨きましょう。
2級から追加される適切な上下動とは
3級の【カービングロング】から【ベーシックカーブロング】になる事によって大きく変わるのが、適切な上下動の追加です。
ベーシックカーブの適切な上下動とは、ターンピークに向かい沈み込み荷重をして、
ターン終わりに向かって立ち上がり抜重をする事。
これを検定員に分かるようにしっかりアピールする為に、少し大袈裟に屈伸運動を入れて上下動しましょう。
立ち上がり抜重と言っても、膝を完全に伸ばす必要はありませんが、荷重している時との差異をハッキリと表現出来ると良いですね。
これくらいハッキリと差を出せればベストです。
ショートターンよりも強い雪面グリップを目指す
カービングターンショートでは、ターン前半でズラす技術が必要でしたが、ロングターンでは前半からしっかりグリップさせていきましょう。
その際に雪面にあったエッジグリップが大切です。
例えば気温が下がって固くなった雪では、しっかりエッジを立てないとズレてしまいますが、逆に柔らかい雪だと深く刺さり過ぎて減速したり、転倒する可能性があるので板を寝かせて面で滑る意識が必要になってきます。
自分の滑り慣れている雪質の日を検定日に選ぶのも作戦の1つだと思います。
【要注意!】指定ターン数を間違えると不合格に…
2級検定ではターン指定(4~5回転)が決められています。
これを間違えてしまうと不合格となってしまいますので、改めて確認しておきましょう。
ではこれは何回転でしょうか?
5回転!と思った方は要注意です!
正解は4回転。
5回転と思った方は最初のターンも1回に数えたと思いますが、最初のターンは【プレターン】と言ってターンに入る前の準備動作として扱われます。
これを勘違いしていると4回転で滑ったつもりが、3回転しか数えられていなく落ちてしまうと言う事態にもなります。
ここで問題になってくるのが下の場合。
一見4回転しているように見えますが、これだと3回転と判断されてしまう場合が非常に多いです。
自分が4回転したつもりでも、最初のプレターンが小さ過ぎるとターンと判断されず1ターン目をプレターンだと判断されてしまうケースがあります。
この為、プレターンはターンだと判断してもらえるよう大きくターンをするようにしてください。
2級の場合は4~5回転指定なので、不安であれば5回転で降りるようにすると、このミスは無くなるのでそれも1つの方法として提案しておきます。
フリーライディング合格のポイント
フリーライディングは2つのポイントに注意しましょう。
- ターン種の違いが明確か
- ターン種切り替え時の流れ
フリーライディングは字のごとく【自由滑走】ですが、2種類以上の滑りを構成に入れるのが必須です。
カービングロング→カービングショート
カービングショート→ベーシックカーブロング
など…
単純な滑走技術よりも全体の流れが重要視されるんだ!
ターン種の違いを明確に区別する
1番重要なのは演技構成に、2種類以上の滑りが入っているのをしっかりアピールする事。
上の画像は【ショート】【ミドル】【ロング】それぞれのターンの滑った後です。
見てわかるようにミドルターンは、見方によってはショートともロングとも捉えられそうじゃないですか?
なのでターン種を明確に区別する観点からミドルターンは不向きと言えます。
構成を考える際には、ショートとロングを組み合わせるようにしましょう。
流れるように自然なターン種の切り替え
ターンの種類が変わるタイミングで減速してしまうと、減点の対象になってしまいます。
例えば、ロングターンでスピードに乗っている場所で、ショートターンに切り替えた場合、無理やりターンを小さくする必要がある為、非常に減速し易くなります。
こういった事を踏まえて、構成や滑り方を工夫するのが大切。
例えば上記のロング→ショートの場合は切り替えポイントを変える事で減速要因を減らす事が出来ます。
ロングターンの流れでターンを切り替えるタイミングに合わせてショートターンに以降させると減速要因が、かなり減りますね。
同じ考えとしてショートターンからロングターンの構成にすると、減速要因を減らしより自然にターンの切り替えが出来ます。
技術も大切だけど、演技構成1つで大きく滑りの質を上げる事が出来るんだ!
JSBA2級で求められる滑りを理解し合格を目指そう
今回はJSBA2級検定で求められる滑りや着眼点についての解説をしました。
検定種目 | 【中斜面】カービングターンショート | 【中斜面】ベーシックカーブロング | 【中急斜面】フリーライディング |
---|---|---|---|
着眼点 | ・バーン状況にあった雪面グリップとポジショニング ・スピードコントロールと適切な荷重抜重 | ・安定したフォームの維持 ・適切なポジショニングでの滑走 ・スムーズな上下動 ・左右均等なターン弧 (ターン回数4~5回転の指定有り) | ・斜面にあったボードコントロール ・流れの良い滑走 ・演技構成 |
技術を磨く事はもちろん大切ですが、検定項目や着眼点を理解し滑りに反映させるのがとても重要です。
しっかり練習をして、2級合格を目指し頑張ってください!
あなたの合格を陰ながら応援しています。
2級に合格したら是非1級合格も目指しましょう!
記事内容は1級対策ですが、2級検定にも通じる内容が多いので、併せて読んで頂けると更に知識が深まります。
コメント