スノーボードの新しいスタンサーは測定するべき?
2020年にType0として一新されたスタンサー測定器が、YouTuberやインフルエンサーを中心に話題を呼んでいますね。
僕はスノーボードを始めた15年程前に、当時のスタンサー測定を1度やった事があるだけだったので、この機会に新しいスタンサーを試して来ました。
・新しいスタンサーの改良点
・スタンサー測定の目的
・測定結果の見方と活用法
・滑りへの影響
・スタンサー設置店
スタンサー測定の有効的な活用法を覚えて、滑りにしっかり反映させましょう!
新しくなったスタンサーType0
スタンサーは今までに大きく2度の仕様変更がされています。
2007年に開発された04型は手動ストッパー式でスタンス幅を5段階調整出来る事で、大人から子供まで再現性の高い測定が出来る様になりました。
僕が初心者の時にやったのがこの04型ですね。
スタンサー04型 出典:STANCER
2011年に開発された05型は、小型でシンプルな作りに変更。
更にストッパーをトルグクランプに変更した事で、好きな角度で固定して滑走時の角度を再現可能となりました。
スタンサー05型 出典:STANCER
そして今回2020年に一新されたスタンサーType0では、ストッパーをソレノイド(電磁式)に変更した事で、今までのストッパーボックスが無くなりスタンス幅を自由に調整出来るようになり測定精度も向上しています。
最新スタンサーtype0 出典:STANCER
更にyukiyamaアプリとの連動も可能になり、測定結果の管理も非常に便利に。
スタンサー測定の目的
スタンサー測定は、スタンスが全く分からない初心者がやるもの。
そう思っている方はいませんか?
しかしスタンサー測定は中、上級者にとっても技術向上や安全滑走の指標になるんです。
可動域から抽出される安全滑走、技術向上の基準値
スタンサー測定を行うと、自分に最適なスタンス角度と幅の基準値が出てきます。
この基準値は【足を固定された状態でその人が1番自由に体を動かせる数値】です。
分かりやすく言うと、腰の可動域が最大化されるポイントをスタンサーが出してくれているんですよね。
試しにスタンサーで出た基準値に足を合わせて腰を左右に旋回させてみます。
次に足の角度を思いっきり開いた状態で腰を旋回させます。
腰の可動域の違いが分かりますよね。
身体を自由に動かせると言うことは、怪我をしにくいのは勿論、技術の向上も速くなります。
おそらく可動域が最強の角度は前後0°~0°(真横を向いた状態)ですが、スノーボードで滑走する際には現実的ではありません。
スノーボードをする上で骨格に合った角度がスタンサーで出た結果だと考えてください。
定期的に行う事で体の変化に対応
身体の柔軟さなどは常に一定ではありません。
その日の体調やコンディション等によってもスタンサーの測定結果は変化します。
シーズン前の固まった体と、慣れてきたシーズン半ばでも結構変わるんじゃないですかね。
ですので定期的に測定を行う事で、自分の平均値やより正確な情報が手に入ります。
先程紹介したyukiyamaアプリでは、過去のデータも保存する事が出来て平均値なども出してくれるようです。
便利になりましたねー
スタンサー測定結果の見方と活用法
スタンサーの測定値に必ずしもピッタリ合わせる必要はありません。
そもそも、yukiyamaアプリを利用すると分かるのですが6種類のスタイル別に分かれていて、各スタイルで3種類のセッティング(計18通りのスタンスが表示されます)
まずは自分のスタイルを6種類の中から選びましょう。
スタンサー結果の見方
自分のスタイルを選んだら、その中に3種類のスタンスが表示されます。
僕はフリーライドを選択し上記の3つが出ました。
この結果を叩き台にして調整していきます。
スタンサー結果の活用法【スタンス幅】
まずスタンス幅ですが、3種類を見てみると50cm~52cmの間に収まっています。
ですので出来るだけこの数値に収まるよう設定しましょう。
僕はカービングメインですが、グラトリも練習したいので広めのスタンス幅52cmを選択しました。
因みに今までのスタンス幅は55cm笑
身長や骨格に合ってなかったと言えそうです。
スタンサー結果の活用法【スタンス角度】
次にスタンス角度の調整です。
まず上記の2つを見てみると【12°~6°】と【30°~24°】共に前後差が6°になっているのが分かると思います。
つまり前後差6°で調整するのが、骨格的に可動域を最大化出来るポイント。
スタイルによってこの差異は変わってきますが、その人の可動域を考慮した設定になっています。
1番下のセッティングは【18°~0°】と差が18°もありますが、後ろ足を0°としている事で無理のない角度となっています。
今回僕は1番下のセッティングに合わせて見ました。
その他、スタンサー結果の面白い部分
スタンサー結果には何故か性格診断も書いています。
しかも結構当たってるんですよね笑
こういった部分も楽しみの1つとして1度やってみるのも良いかもしれません。
スタンサー測定値で実際に滑った感想
今までのセッティングは、スタンス幅【55cm】スタンス角度【18°~-15°】。
今回設定したのはスタンス幅【52cm】スタンス角度【18°~0°】です。
では実際の滑りにどんな影響があったか解説します。
滑走の質
今まではかかと側のターンで、上半身を開くのに結構大変な感覚でしたが、後ろ足を0°にした事でとても楽にターン出来るようになりました。
1番の驚きは後ろを0°にした事で、スイッチスタンス(通常とは逆向きで滑る事)が難しくなるかと思っていたのですが、意外と大きな影響は感じません。
スタンス幅も狭くなった事でポジションを取りやすくなりました。
身体への影響
今までは滑り終わった後に右足太ももの付け根が痛かったんですが、セッティングを変更した事で無理のない姿勢になり改善されました。
今までのセッティングが自分の骨格に合っていなかった事を思い知らされる結果に笑
スタンサーによる影響には個人差があります。
スタンサー設置店はどうやって確認する?
スタンサーの設置店舗は下記のリンクより確認出来ます。
全国のXEBIOやムラサキスポーツ、またはスノーボード専門店であれば大抵は設置されてるみたいです。
スタンサーが故障していたり、時期によって測定サービスを行っていない店舗もあるので、来店前に電話等で確認してから行きましょう。
スタンサー測定は有益だが、活用方法を理解するのが大切
今回スタンサーを試した結果、スタンサー測定は滑りの向上と怪我の予防にとても重要な事が分かりました。
しかし、活用方法を理解していないとせっかくのデータを有効に使う事が出来ません。
この記事で少しでもスタンサーに興味を持ったら1度店頭で試してみるのも良いかもしれませんね。
初心者の方は量販店(XEBIOなど)よりも、スノーボード専門店で測定した方が詳しく説明してくれると思うのでオススメです。
そもそもビンディングの取り付けや調整方法が分からない方は、下記の関連記事を参考にしてください。
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